この記事では、Jetpackの代替プラグイン「Matomo Analytics」の使い方について、くわしく解説していきます。
2024.04.11)「自分のアクセスを除外する」を追加。
2024.04.16)「古いデータを定期的に削除する」を別記事に分けた。
2024.08.02) Jetpackが無料版での利用が可能となったようなので、それに伴う修正。
Jetpackに替わるものを探していた時に、X(ツイッター)で「Matomo Analytics」というプラグインが代替できそうだということがわかりました。
Jetpackの代替ツールを探している人は、ぜひ参考にしてください!
データベースの肥大化を防ぐために、古いデータを定期的に削除する設定です。
「Matomo Analytics」のダッシュボードを自分専用に使いやすくするカスタマイズの方法です。
「Matomo Analytics」は無料で使える?
プラグイン「Matomo Analytics」でまず気になるのがライセンス。
商用サイトでも無料で利用できるのかというのが気になるところです。
Matomo On-Premiseと同様、Matomo Analytics for WordPressは無料です
引用元:セルフホスティングWebアナリティクスが完全に簡単になりました! WordPressベータ版MATOMOの紹介
上記公式サイトにもあるように、「Matomo Analytics for WordPressは無料です」と書かれているので、商用サイトでも無料利用OKってことですね。
「Matomo Analytics」のインストールと設定
プラグイン「Matomo Analytics」を使う前に、まだJetpackがインストールされている場合はJetpackを削除しましょう。
プラグインJetpackの削除
管理画面メニュー「プラグイン」の「インストール済みプラグイン」(①)をクリック。
「無効化」をクリックすると「削除の確認」画面が大きく表示されるので、そこでも「無効化」をクリックし、次に「削除」をクリック。
「Matomo Analytics」のインストールと設定
「Matomo Analytics」のインストールと設定です。
インストール後に、以下の2項目を設定していきます。
管理画面メニュー「プラグイン」の「新規追加」(①)をクリック。
プラグイン名「matomo」を入力します(自動でプラグインを検索)
「今すぐインストール」→「有効化」をクリック。
トラッキングの有効化
以下の画面に切り替わるので、「トラッキングを有効化」をクリック。
画面が切り替わらない場合は、管理メニューの「ダッシュボード」をクリックし、「Matomo Analytics」→「始めてみる」をクリック。
「いくつかのエラー」の確認(タップで詳細を展開)
上の画像にも表示されていますが、「Matomo 診断システムレポートにいくつかのエラーがあり、、、、」と表示された場合は、「診断」をしてみます。
管理画面メニュー「Matomo Analytics」の「診断」をクリックすると、診断結果が表示されるので、エラー(赤)や警告(オレンジ)がないか確認しましょう。
今回、2つの警告が表示されました。
どちらの警告も対応が難しいと判断したので、今回はこのままで次のステップに進みます。
これで、サイト内の「トラッキング」が開始されます。
自分のアクセスを除外する
「Matomo Analytics」のデフォルトでは、WordPressにログインした状態でも、サイトへのアクセス(行動)はすべてトラッキングされます。
つまり、自分がアクセスしたことも記録されるので、PVなどが余計にカウントされてしまうんですね。
なので、どれが本当のアクセスなのかわからなくなります。
Jetpackはその点よくできていて、デフォルトでも自分のアクセスは除外されていましたね。
「Matomo Analytics」では、トラッキングフィルターが利用でき、WordPressにログインした人の権限を指定することでカウントを除外できます。
共同でサイトを運営しない限り、ログインユーザーは自分だけなので「管理者」を除外に指定すればOKです。
自分の権限を調べる方法(タップで展開)
WordPress管理メニューの「ユーザー」→「ユーザー一覧」をクリック。
WordPress管理メニューの「Matomo Analytics」→「設定」をクリック。
「除外」タブをクリックし、「トラッキングフィルター」で「Administrator」(管理者)にチェックをつけて「保存」をクリック。
これで自分を除外する設定ができたので、以降はサイトにアクセスしてもPVやビジットにカウントされることはありません。
その他の設定
その他の設定です。
古いデータを定期的に削除する
「Matomo Analytics」では、アクセスデータなどのデータが随時データベースに追加されます。
古いデータを削除しないとデータベースの肥大化によりサイトが重くなるため、以下の記事を参考に定期的に削除する設定をしてください。
レポートのデフォルトを今日に変更する
レポートで表示されるアクセスデータは、デフォルトだと昨日の日付のデータです。
昨日よりも今日のデータを確認したいことが多いので、デフォルトで「今日」になるように変更します。
WordPress管理メニューの「Matomo Analytics」→「設定」をクリック。
「Matomo 管理者」タブをクリック。
「個人用」の「設定」をクリックし、「今日」を選択したら「保存」をクリック。
「Matomo Analytics」の画面
「Matomo Analytics」は、大きく分けて概要画面とレポート画面があります。
概要画面
まずは、概要画面。
管理画面メニュー「Matomo Analytics」の「概要」をクリック。
概要画面は赤枠の期間にたいして、各種のアクセス解析データがまとめられて表示されます。
全体的にざっくりとしたアクセスデータとなるので、どちらかというとよく使うのは次のレポート画面です。
ただし、Googleアップデートがあった時など、アクセスが落ちていないかを素早く確認するには便利な画面だと思います。
レポート画面
アクセスデータの確認・分析で主に利用するのがレポート画面で、開いた時にデフォルトでダッシュボードが表示されます。
管理画面メニュー「Matomo Analytics」の「レポート」をクリック。
デフォルトではいくつかのウィジェット(各アクセスデータのメトリクス)が配置されています。
ウィジェットなので、自分の好きなウィジェットを自由に配置することも可能です。
ダッシュボードのカスタマイズについては、以下の記事を参考にしてください。
「Matomo Analytics」の使い方
では、「Matomo Analytics」の使い方を解説します。
まず、今までJetpackを使っていた人が戸惑うことなく「Matomo Analytics」も使えるように、以下のアクセスデータに替わるものを順番に紹介していきます。
日別PV/ページ別PV/リファラー/国別PV/外部リンクのクリック数
最終ビジットグラフ(日別PV)
Jetpackの日別PVに替わるのが、最終ビジットグラフです。
ページタイトル(ページ別PV)
Jetpackのページ別PVに替わるのが、ページタイトルです。
チャネルタイプ/リファラー/検索エンジン(リファラー)
Jetpackのリファラーに替わるピッタリなものは、「Matomo Analytics」にありません。
その代わり、それぞれで以下のデータが確認できます。(ちょっと面倒ですね)
- チャネルタイプで、リファラーからのアクセス数
- リファラーで、外部サイト
- 検索エンジンで、各検索エンジンからのアクセス数
国(国別PV)
Jetpackの国別PVに替わるのが、そのものずばりの国です。
外部リンク数(外部リンクのクリック数)
Jetpackの外部リンクのクリック数に替わるのが、外部リンク数です。
アクションの種類
Jetpackに替わるものを紹介したところで、ここからは「Matomo Analytics」の使い方を中心に解説します。
アクションには以下の種類があって、ビジット関連のウィジェット(メトリクス)でアクションが確認できるので、行動分析の参考にしてください。
リアルタイムの確認
実は、「Matomo Analytics」ではリアルタイムに確認できるものがあまりありません。
その中でも一番よく使われると思うのが、リアルタイムビジットです。
訪問者ごとにアクセスデータが並び、閲覧のアイコンにマウスを乗せると、ページタイトルや閲覧時間が確認できます。
その他には、アクションやどこからアクセスしてきたのか、さらには「ビジタープロフィール」の画面にも移動することが可能です。
他にリアルタイムなものでは、直近3分間のビジット数(訪問数)を確認できるリアルタイムビジター数があります。
ページタイトルの便利な使い方
ページタイトルでは、訪問者の行動、アクセス数の推移、ページの遷移を確認することができます。
セグメント化されたビジットログ
任意のページにたいして、そのページにアクセスした訪問者の行動や、訪問者の情報を確認できます。
ページタイトルの上にカーソルを載せて、「セグメント化されたビジットログを開く」(赤枠)のアイコンをクリック。
このページにアクセスした全ての訪問者の行動が表示されます。
以下はある訪問者の行動ですが、Googleの検索からアクセスしてきたことや、複数のページに遷移していること、各ページの閲覧時間や合計の滞在時間もわかります。
さらに、右上の「ビジタープロフィールをみる」をクリックします。
以下は、ある訪問者の詳細な情報で、訪問数、地域や使用デバイス、デバイスのモデル名まで確認できます。
ただし、地域に「Chiyoda」(東京の千代田区と思われる)と表示される訪問者がかなり多いので、正確な地域とは限らないようです。
推移グラフ(アクセス数の推移)
ページのアクセス数の推移が確認できます。
ページタイトルの上にカーソルを載せて、「推移グラフをみる」(赤枠)のアイコンをクリック。
直近30日間のアクセス数の推移が折れ線グラフで確認できます。
期間の単位(日/週/月/年)や、期間の変更が可能。
トランジション(遷移)
ページのトランジション(遷移)が確認できます。
ページタイトルの上にカーソルを載せて、「トランジションを開く」(赤枠)のアイコンをクリック。
そのページにどこからアクセスしてきて、どのページに遷移したのかを確認できます。
「Matomo Analytics」を使う時の注意点
「Matomo Analytics」を使う時の注意点です。
レポートの更新
ビジター(訪問者)が行動(アクション)した結果は、レポートデータとして更新されますが、更新処理は1時間ごとに行われます。
インストール後の設定で「トラッキングを有効化」ボタンを押した時間を基準の時間として、そこから1時間置きに更新処理が実行されます。
覚えておくべきことは、
最新のレポートデータを確認しようと更新ボタン(「CTRL」+「R」)を押しても、前回更新処したレポートデータが表示されます。
つまり、次の更新処理が実行されるまでは、何回更新ボタンを押してもレポートデータは変わらないということです。
Jetpackはページを更新するたびに、常に新しいレポートデータが表示されました。
ここが、Jetpackと「Matomo Analytics」で大きく違うところなので、仕様の違いをきちんと理解しましょう!
まとめ
今回解説したように、プラグイン「Matomo Analytics」は機能面ではJetpackの代替としても問題ないです。
多分、Jetpackを使っていた人はこのプラグインに移行するんじゃないですかね。
まだ、使い始めて1日なので、基本的な解析データや操作しかわかりませんが、今後も使い続きて有益な情報があれば、この記事にどんどん追記していく予定です!
データベースの肥大化を防ぐために、古いデータを定期的に削除する設定です。
「Matomo Analytics」のダッシュボードを自分専用に使いやすくするカスタマイズの方法です。
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