この記事では、「All-in-One WP Migration」の最大アップロードサイズ(容量)を増やす方法について、くわしく解説していきます。
レンタルサーバーは、エックスサーバー、ロリポップを対象としています。
「All-in-One WP Migration」はWordPressの管理画面の中だけで、エクスポート(バックアップ)、インポート(復元)ができる便利なプラグインです。
でも、インポートできる上限のサイズ(最大アップロードサイズ)を超えてインポートすることはできません。
この記事では、レンタルサーバーがエックスサーバーかロリポップの場合に、最大アップロードサイズ(容量)を増やす方法を詳しく解説していきます。
インポートデータのサイズが大きくてインポートできずに困っている人は、ぜひ参考にしてください!
「All-in-One WP Migration」を使った、エクスポート(バックアップ)/インポート(復元)の詳しい手順を以下の記事で書いているので、エクスポート/インポートの際の参考にしてください。
最大アップロードサイズを確認する
「All-in-One WP Migration」でインポートする前に、インポート先の最大アップロードサイズを確認してみましょう。
WordPressの管理画面にログインし、メニュー「メディア」の「新規追加」(①)をクリックすると、最大アップロードサイズが確認できます。


これは、どのレンタルサーバーのWordPressでも全く同じ方法で確認できます。
例えば、上の画像のように最大アップロードサイズが100MBの時に、100MBを超えたサイトデータをインポートしようとすると、以下のエラーとなります。

最大アップロードサイズが小さい場合は、次の手順に進んで、最大サイズを増やしてみましょう!
最大アップロードファイルサイズ(容量)を増やす
最大アップロードファイルサイズというのは「All-in-One WP Migration」が決定しているのではありません。
WordPressのようなPHPアプリでアップロードする場合、PHPの設定ファイル(php.ini)で指定された最大アップロードサイズにより決定されます。
ここからは、php.iniを修正する手順となります。
php.iniの修正は、レンタルサーバーによって異なるため、この記事ではエックスサーバーとロリポップの手順を解説します。
レンタルサーバーにあった手順に進んでください。
php.iniを修正する(エックスサーバー)
エックスサーバーの場合に、php.iniを修正する手順です。
エックスサーバーのサーバーパネルにログインします。
サーバーパネル – ログイン | レンタルサーバーならエックスサーバー
サーバーID(①)、サーバーパネルパスワード(②)を入力し、「ログインする」(③)をクリック。

「php.ini設定」をクリック。

php.iniを修正するドメイン(インポート先ドメイン)の右にある「選択」するをクリック。

以下の画像にある、「post_max_size」、「upload_max_filesize」で指定されているサイズが、最大アップロードサイズで、通常どちらも同じサイズを指定します。
「memory_limit」はPHPアプリが使用するメモリの上限値で、「post_max_size」、「upload_max_filesize」より小さい値を入力しないようにします。(これら3つの値は同じで構いません)

上の画像にあるように、エックスサーバーでは最大アップロードサイズは標準で1G(1ギガバイト)となっています。
なので、よっぽど大きいサイト(ブログ)でない限り、このサイズで問題なくインポートできるため、通常はphp.iniの修正は必要ありません。
古いサーバーの場合はphp.iniを修正する
使っているサーバーによっては、php.iniの最大アップロードサイズは以下のように「30M」とかなり小さい値になっているかもしれません。

最大アップロードサイズの値が1GBより小さい場合は、古いサーバーを使っている可能性があります。
その場合は、最新スペックのサーバーへの移行をおすすめします。
無料で最新スペックのサーバーに移行できます(詳細はここをタップ)
かなり以前にエックスサーバーと契約した場合、当時ハイスペックだったサーバーでも、今となってはスペックが悪い古いサーバーとなっています。
そのため、php.iniで指定されている最大アップロードサイズも30Mと小さい値のままです。
以下に、新サーバーへの移行手順を詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてください!
どんなに小さいサイトでもサイトデータは30Mを超えるので、30MBのままではほぼインポートできません。
次の手順でphp.iniを修正してアップロードサイズを増やしましょう。
例えば、以下のようなインポートするデータがあった場合、最大アップロードサイズは200Mに変更する必要があります。

「memory_limit」、「post_max_size」、「upload_max_filesize」を全て200Mに修正し、「確認画面へ進む」をクリックし、その先の確認画面で「変更する」をクリックして、php.iniへの修正を完了します。

php.iniを修正する(ロリポップ)
ロリポップの場合は、エックスサーバーのようにphp.iniを直接修正して最大アップロードサイズを変更することはできませんが、「.htaccess」(設定ファイル)を修正することで最大サイズの変更(指定)することができます。
ただし、「.htaccess」を修正するには、事前にphp.iniの特定項目を変更する必要があります。(手順は後述)
しかも、PHPの実行形式がCGI版の場合だけphp.iniの特定項目を変更することが可能となっているので、PHPの実行形式には注意が必要です。

上の表は、ロリポップのユーザー専用ページにログインし、「サーバーの管理・設定」メニューの「PHP」で確認できます。
まとめると、PHPの実行形式が「CGI版」だけが、最大アップロードサイズを変更することができます。
では、「.htaccess」を修正して最大アップロードサイズを指定します。
「ロリポップのユーザー専用ページ」にログインします。
左のメニューから「サーバーの管理・設定」(①)→「PHP設定」(②)とクリック。

インポートするドメイン(サイト)の「設定」をクリック。
※ドメインのバージョンが(CGI版)となっている場合のみ、php.iniの特定項目の変更が可能。

一番下の「php_value, php_flagを利用可能にする」を「On」(①)に変更し、「php.iniを設定する」(②)をクリック。

「.htaccess」を修正する
「.htaccess」は、FTP接続して修正します。
引き続きユーザー専用ページで、「サーバーの管理・設定」(①)→「ロリポップ!FTP」(②)をクリック。

インポートしたいドメイン(サイト)をクリック。

「.htaccess」をクリック。

最大アップロードサイズを200M(200メガ)にする場合は、以下の3行を編集画面の後ろの方に追加して、「保存する」をクリックし、その後の変更確認画面で「OK」をクリックします。
php_value memory_limit 200M
php_value post_max_size 200M
php_value upload_max_filesize 200M

最大アップロードサイズを確認する
最大アップロードサイズが「.htaccess」で指定されたサイズに変更されたのか、確認します。
WordPressの管理画面にログインし、メニュー「メディア」の「新規追加」(①)をクリックすると確認できます。(どのレンタルサーバーのWordPressでもOK!)


ここまで、「All-in-One WP Migration」でインポートできる最大アップロードサイズの変更方法を紹介しました。
エックスサーバは特に問題ありませんが、ロリポップの場合はPHPの実行形式によっては最大アップロードサイズを変更できないため、事前にPHPの実行形式を確認してください。
「All-in-One WP Migration」を使った、エクスポート(バックアップ)/インポート(復元)の詳しい手順を以下の記事で書いているので、エクスポート/インポートの際の参考にしてください。