この記事では、エックスサーバーで「MySQLユーザーの追加設定可能な上限数(制限数)に達しているため追加できません。」の解決方法について、くわしく解説していきます。
レンタルサーバーは、エックスサーバーを対象としています。
2024.06.19) MySQLユーザー数の制限撤廃による修正。
2024.08.01) 上限エラーに対する3つの解決方法をこの記事にまとめた。
エックスサーバーの以下のツールを使ってWordPressをインストールする時に、エラーが表示される場合があります。
■エラーが発生するツールとエラーメッセージ
- WordPress簡単インストール
- サイトコピー
- WordPress簡単移行
エラーメッセージからもわかるように、MySQLユーザーの上限数を超えてWordPressをインストールしようとした時に発生するエラーです。
この記事では、上限エラーに対する3つの解決方法について詳しく解説します。
- MySQLユーザーの上限数を緩和してもらう
サポートセンターへの上限緩和依頼 - 不要なMySQLユーザーを削除する
使われていないMySQLユーザーの削除 - MySQLユーザーを共有する
MySQLユーザーの共有(削除できるMySQLユーザーがない場合)
以下の記事で、WordPress、MySQL(DB/ユーザー)の削除手順を詳しく書いています。
MySQLユーザーの上限エラーを解決する
MySQLユーザーの上限数エラーに対する解決方法は3つあるので、状況にあった方法を選択してください。
ちなみに、簡単に解決できる方法から書いています。
MySQLユーザーの上限数を緩和してもらう
実は、以前はMySQLユーザーの制限数(上限数)が決まっていましたが、最近の仕様変更により無制限となりました。(MySQLデータベースは元々無制限です)
出典:データベース関連の仕様一覧
仕様変更前のMySQLユーザーの制限数(タップで詳細展開)
ということは、相変わらず上限に達するとエラーになるようです。
手っ取り早く解決したいのであれば、
ちょっと面倒ですが、上記サポートセンターへMySQLユーザーの上限緩和を依頼してください。(電話での問い合わせが可能)
不要なMySQLユーザーを削除する
続いては、不要なMySQLユーザーを削除する方法で、不要なWebサイトがある場合とない場合で、MySQLユーザーの削除が異なります。
不要なWebサイトがある場合
明確に不要なWebサイトがある場合は、WordPress + MySQL(DB) + MySQLユーザーの3点セットを削除します。
以下の記事を参考にして削除してください。
不要なWebサイトがない場合
削除できるWebサイトがない場合は、WordPressを削除した時に削除されずに残ってしまったMySQL(DB/ユーザー)を探して削除します。
次の「利用中でないMySQL(DB/ユーザー)を削除する」に進んでください。
利用中でないMySQL(DB/ユーザー)を削除する
WordPressを削除した時に、削除されずに残ってしまったMySQL(DB/ユーザー)を探して削除する方法です。
MySQL(DB) → MySQLユーザーの順番で削除していきます。
以下のサーバーパネルのURLにアクセスして、ログインします。
「MySQL設定」をクリック。
「WordPress利用中」でないデータベースがあったら、「アクセス権所有ユーザー」(MySQLユーザー)をメモし(①)、「削除」(②)をクリックしてデータベースを削除します。
「WordPress簡単移行」で移行したサイトのデータベースもこの画面に表示されますが、「WordPress利用中」と表示されません。
「WordPress簡単移行」で移行したサイトがある場合は、「WordPress簡単移行」の画面でデータベース名を確認し、間違ってデータベースが削除されないようにしてください。
「MySQL一覧」に戻り、メモしていた「アクセス権所有ユーザー」(MySQLユーザー)が他のデータベースで使われていないかを確認します。(共有利用されていないか)
過去に「MySQLユーザーを共有する」の手順で共有したことがない場合は、この確認作業は不要なので次に進みます。
MySQLユーザーの共有利用がなかった場合は「MySQLユーザー一覧」に切り替えて、メモしていたMySQLユーザーを削除します。
削除されずに残ったMySQLユーザーを削除する
不要となったWordPressを削除した時に、
「DBは削除したけどMySQLユーザーまでは削除してなかった!」
ということもあるので、ここでは残ってしまったMySQLユーザーを探して削除していきます。
「MySQL一覧」の「アクセス権所有ユーザー」と「MySQLユーザー一覧」の「MySQLユーザー」を突き合わせて、「アクセス権所有ユーザー」にいないMySQLユーザーがないか確認します。
突き合わせ作業は時間がかかりますが、地道にやっていきましょう!
突き合わせた結果、未使用のMySQLユーザーがあったら「MySQL一覧」で「削除」をクリックします。
※違うユーザーを削除しないように注意してください。
MySQLユーザーを共有する
最後は、MySQLユーザーを削除しなくても、既存のMySQLユーザーを共有することでWordPressがインストールできる方法です。
この共有方法では「WordPress簡単インストール」だけが使えるようになります。
他のツールでは、今までと同じように上限エラーとなるので注意してください。
- WordPress簡単インストール
- サイトコピー
- WordPress簡単移行
共有するMySQLユーザーを決める
まず、どのMySQLユーザーを共有するかを決めます。
どのMySQLユーザーでも構いませんが、共有することでそのMySQLユーザーが間違って削除されることも考えられます
間違った削除により、同じMySQLユーザーを使っていたWebサイト(WordPress)でDB接続できない致命的なエラーが発生するため、万が一を考えて削除の影響が少ないWebサイト(MySQLユーザー)にしましょう。
共有するMySQLの情報をメモする
事前準備として、共有する既存のMySQLユーザーとMySQLパスワードをメモします。
以下のサーバーパネルのURLにアクセスして、ログインします。
「WordPress簡単インストール」をクリック。
MySQLユーザーを共有するWebサイト(ドメイン)の「選択する」をクリック。
共有する「MySQLユーザー名」と「MySQLパスワード」をメモします。
データベースを追加する
WordPressをインストールするデータベースを追加します。
「MySQL設定」をクリック。
「MySQL追加」タブをクリックし、追加するデータベース名を入力して、「確認画面へ進む」をクリック。
「追加する」をクリック。
MySQLユーザーを共有する
次に、追加したデータベースへのアクセスユーザーとして、メモしたMySQLユーザーを指定します。
「MySQL一覧」タブをクリックし、メモしていたMySQLユーザーを追加データベースへのアクセスユーザーとして選択(①)し、「追加」(②)をクリック。
WordPressをインストールする
データベースとMySQLユーザーの準備ができたので、「WordPress簡単インストール」を使ってWordPressをインストールします。
「WordPress簡単インストール」をクリック。
以下の① ~ ⑤の順番で入力し、「確認画面へ進む」→「インストールする」とクリック。
- 「WordPressインストール」をクリック。
- 「作成済みのデータベースを利用する」を選択。
- 追加したデータベース名
- アクセスユーザーとして設定したMySQLユーザー
- メモをしていたMySQLパスワード
まとめ
MySQLユーザーの上限エラーに対しては、3つの解決方法があります。
すぐにWordPressをインストールする必要がある場合など、手っ取り早く解決したい場合は、1番目のサポートセンターへの上限緩和依頼が簡単に解決できるでしょう。
Webサイトの作成(WordPressのインストール)を繰り返していくと、使わなくなったWebサイトの削除忘れなどでどうしても不要なMySQL(DB/ユーザー)が残ってしまいます。
普段からWebサイト(WordPress)を削除する時にきちんとMySQLのデータベースとユーザーを削除しておくと、上限エラーも防ぐことができます。
不要なWordPress/MySQL(DB/ユーザー)は忘れずに削除していきましょう!
以下の記事で、WordPress、MySQL(DB/ユーザー)の削除手順を詳しく書いています。