この記事では、エックスサーバーで「MySQLユーザーの追加設定可能な上限数(制限数)に達しているため追加できません。」の解決方法について、くわしく解説していきます。
レンタルサーバーは、エックスサーバーを対象としています。
2024.06.19) MySQLユーザー数の制限撤廃による修正。
2024.08.01) 上限エラーに対する3つの解決方法をこの記事にまとめた。
2024.11.06) サーバーパネルのリニューアルに伴う修正。
※「未使用のMySQLユーザーを削除する」の画面を新デザインのパネルに貼り替え。
エックスサーバーの以下のツールを使ってWordPressをインストールする時に、エラーが表示される場合があります。
■エラーが発生するツールとエラーメッセージ
- WordPress簡単インストール
- サイトコピー
- WordPress簡単移行
エラーメッセージからもわかるように、MySQLユーザーの上限数を超えてWordPressをインストールしようとした時に発生するエラーです。
この記事では、上限エラーに対する3つの解決方法について詳しく解説します。
- MySQLユーザーの上限数を緩和してもらう
サポートセンターへの上限緩和依頼 - 未使用のMySQLユーザーを削除する
使われていないMySQLユーザーの削除 - MySQLユーザーを共有する
MySQLユーザーの共有(削除できるMySQLユーザーがない場合)
以下の記事で、WordPress、MySQL(DB/ユーザー)の削除手順を詳しく書いています。
MySQLユーザーの上限エラーを解決する
MySQLユーザーの上限数エラーに対する解決方法は3つあるので、試したい方法を選択してください。
MySQLユーザーの上限数を緩和してもらう
実は、以前はMySQLユーザーの制限数(上限数)が決まっていましたが、最近の仕様変更により無制限となりました。(MySQLデータベースは元々無制限です)
出典:データベース関連の仕様一覧
仕様変更前のMySQLユーザーの制限数(タップで詳細展開)
ということは、相変わらず上限に達するとエラーになるようです。
急ぐのでなければ、
ちょっと面倒ですが、サポートセンターへMySQLユーザーの上限緩和を依頼してください。(電話での問い合わせが可能)
11/5より使えるようになった新デザインのサーバーパネルでは、MySQLユーザーの削除手順がかなりシンプルになったので、サポートセンターへの依頼より次の対方法をおすすめします。
未使用のMySQLユーザーを削除する
未使用のMySQLユーザーを削除することで上限エラーが解決できるので、時間がない時はこちらの方法がおすすめです。
以下の手順で進めます。
- 未使用のMySQLユーザーを削除
↓「未使用なし」だったら - 未使用のMySQLDB(データベース)を削除
↓「未使用なし」だったら - 未使用のWebサイトを削除する
1番目の方法から順次試していき、削除できた時点で上限エラーの対応は完了となります。
新デザインのサーバーパネルに切り替える
以降は、新デザインのサーバーパネルに切り替えてから操作します。
にログインし、左上の「新デザインに切り替え」をクリック。 サーバーパネル
未使用のMySQLユーザーを削除
未使用のMySQLユーザーを削除します。
メニューの「データベース」→「MySQ設定」とクリック。
「MySQLユーザー設定」(①)をクリックするとMySQLユーザーの一覧が表示されます。
この中で、「アクセス権所有データベース」の列にデータベース名が空白のものが未使用のMySQLユーザーとなるので、そのユーザーにチェックを付け(②)、削除アイコン(③)をクリック。
「削除する」をクリック。
未使用のMySQLDB(データベース)を削除
未使用のMySQLユーザがなかった場合、未使用となっているMySQLDB(データベース)を削除します。
データベースを削除することで、設定されていたMySQLユーザーが未使用となるので削除することができます。
「MySQLデータベース設定」(①)をクリックし、「WordPress利用中」でないデータベースにチェック(②)をつけ、削除アイコン(③)をクリック。
【重要】
他社サーバーから「WordPress簡単移行」を使って移行した場合、そのサイトのデータベースは上の画面では「WordPress利用中」と表示されません。
削除しようとしているデータベースが、「WordPress簡単移行」で移行したサイトのデータベースと一致していないか、必ず確認してください。
「WordPress簡単移行」による移行をしたことがない場合は、確認の必要はありません。
「削除する」をクリック。
データベースが削除されたことで、そのデータベースに設定されていたアクセス権所有ユーザー(MySQLユーザー)が削除できる状態となりました。
「未使用のMySQLユーザーを削除」に戻って、MySQLユーザーを削除してください。
未使用のWebサイトを削除
削除できるデータベースやMySQLユーザーがなかった場合は、不要なWebサイトを削除します。
Webサイトの削除では、WordPress→データベース→MySQLユーザーの順番で削除するので、上限エラーを解決することができます。
Webサイトの削除については、以下の記事を参考にしてください。
MySQLユーザーを共有する
Webサイト、データベース、MySQLユーザーのいずれも削除できない場合は、既に使用されているMySQLを共有利用するという方法もあります。
この方法だと、MySQLユーザー数が上限に達していてもWordPressをインストールすることができます。
ただし、この方法では「WordPress簡単インストール」だけが使えるようになります。
他のツールでは、今までと同じように上限エラーとなるので注意してください。
- WordPress簡単インストール
- サイトコピー
- WordPress簡単移行
共有するMySQLユーザーを決める
まず、どのMySQLユーザーを共有するかを決めます。
どのMySQLユーザーでも構いませんが、共有することでそのMySQLユーザーが間違って削除されることも考えられます。
間違った削除されると、共有利用していた他のWebサイトでDB接続エラーが発生するため、削除されても影響が少ないWebサイト(MySQLユーザー)にしましょう。
共有利用のMySQLユーザーを誤って削除した場合は、以下の記事を参考にしてください。
共有するMySQLの情報をメモする
事前準備として、共有する既存のMySQLユーザーとMySQLパスワードをメモしていきます。
以下のサーバーパネルのURLにアクセスして、ログインします。
「WordPress簡単インストール」をクリック。
MySQLユーザーを共有するWebサイト(ドメイン)の「選択する」をクリック。
共有する「MySQLユーザー名」と「MySQLパスワード」をメモします。
データベースを追加する
WordPressをインストールするデータベースを追加します。
「MySQL設定」をクリック。
「MySQL追加」タブをクリックし、追加するデータベース名を入力して、「確認画面へ進む」をクリック。
「追加する」をクリック。
MySQLユーザーを共有する
次に、追加したデータベースへのアクセスユーザーとして、メモしたMySQLユーザーを指定します。
「MySQL一覧」タブをクリックし、メモしていたMySQLユーザーを追加データベースへのアクセスユーザーとして選択(①)し、「追加」(②)をクリック。
WordPressをインストールする
データベースとMySQLユーザーの準備ができたので、「WordPress簡単インストール」を使ってWordPressをインストールします。
「WordPress簡単インストール」をクリック。
以下の① ~ ⑤の順番で入力し、「確認画面へ進む」→「インストールする」とクリック。
- 「WordPressインストール」をクリック。
- 「作成済みのデータベースを利用する」を選択。
- 追加したデータベース名
- アクセスユーザーとして設定したMySQLユーザー
- メモをしていたMySQLパスワード
まとめ
MySQLユーザーの上限エラーに対しては、3つの解決方法があります。
すぐにWordPressをインストールする必要がある場合は、2番目の「未使用のMySQLユーザーを削除する」で簡単に解決できます。
Webサイトの作成(WordPressのインストール)を繰り返していくと、未使用のWebサイトが残ったりして不要なMySQL(DB/ユーザー)が残ってしまいます。
以下の記事で、WordPress、MySQL(DB/ユーザー)の削除手順を詳しく書いています。
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