この記事では、現在エックスサーバーで利用中の強化された新サーバーへの【新サーバー簡単移行】について、詳しく解説していきます。
2024.04.28) 「移行中に移行元の更新を防ぐ方法」を追加。
2024.10.27) 「データベースが古いバージョンは移行が必須」を追加。
使っているサーバーが速くなると、テンションあがってうれしくなりますよね?
3/21に、エックスサーバーよりスペックアップされたサーバーへの移行案内がありました。(無料)
出典:さらに先を行く、エックスサーバー 次世代のホスティングをリードする国内最速サーバーへ
現在、エックスサーバーを利用している人は「無料」でハイスペックなサーバーに移行することができます。
もしかして、かなり古いサーバーのままの人もいるかも。
この機会にハイスペックのサーバーに移行しましょう!
サーバーのスペックアップで、Webページの表示が速くなることが期待できるので、SEO対策としても新サーバーへの移行は強くおすすめします。
実際に移行してみたら、体感でもWebページが速くなっているのがわかりましたよ!
データベースが古いバージョンは移行が必須
WordPressのデータベースの必須要件は以下の通りです。
MySQL バージョン 8.0 以上または MariaDB バージョン 10.5 以上。
引用元:必須要件
現在、エックスサーバーでサーバー契約するとMariaDBは10.5なので上記要件は満たしています。
ただし、2021年3月24日以前に契約して新サーバへの移行もしていない場合、MySQLの5.7という古いバージョンになっているので、WordPressの必須要件は満たしていません。(以下のページ参照)
最新サーバー環境における MariaDB 10.5 の提供のお知らせ
データベースがMySQLの5.7になっていると不具合が発生する可能性があるため、必ず新サーバーへ移行しましょう。
サーバーパネルの「アカウント」→「サーバー情報」でサーバー番号が確認できますが、番号がsv12301より古い場合は、新サーバへの移行対象です。
【新サーバー簡単移行】の補足
新サーバー移行に関する補足を以下にまとめてみます。
参考ページ
新サーバへの移行の参考ページは以下のものがありますが、(要確認)のページは移行前に読んでおいた方がいいです。
新サーバー簡単移行 | (要確認)「新サーバー簡単移行」の概要 |
新サーバー簡単移行 ご利用手順 | (要確認)「新サーバー簡単移行」の手順 |
新サーバー簡単移行 仕様詳細 | 「新サーバー簡単移行」の仕様 |
新サーバーのスペック詳細 | 新サーバーのスペック詳細 |
新サーバーの強化内容
新サーバーの強化内容は以下の通り。
引用元:最新サーバー環境について
- 高速CPUの『AMD EPYC™』を採用
- 『オールNVMe』RAID10(ストライピング+ミラーリング)構成を採用、読み込み速度が最大で32倍以上に向上
- 搭載メモリを1TBから1.5TBに増強
見ての通り、CPU、ディスクI/O、メモリのいずれもかなりのスペック強化となるようです。
無料でハイスペックに移行できるので、移行は必須ですね。
移行時の注意事項
新サーバーに移行するにあたり、以下の注意事項があります。
- 物理的に別なサーバー機にコピーするため、コピー中も移行元のサーバーにはアクセス可能。
- ただし、移行中に更新されたデータは移行先のサーバーには反映されない。(自分で要反映)
「移行中に移行元の更新を防ぐ方法」により、更新を防ぐことも可能。 - サイトデータの大量コピーとなるので、アクセスが少ない時間帯に移行する。
- 移行に要する時間は、目安として3時間~4時間程度。
大事なことは「移行中にサイトの更新が発生しないようにする」ということです。
移行中に、記事の投稿や修正などはもちろんですが、記事に対するコメントが書き込まれた場合なども、移行先の新サーバーにはその内容が反映されません。
できるだけ「アクセスが少ない時間帯に移行する」ことが大事です。(おすすめは午前3:00以降)
2024.04.28) 追記
メンテナンスモードにすれば、コメント書き込みなどの更新を防ぐことができます。
方法は、「移行中に移行元の更新を防ぐ方法」を参照ください。
【新サーバー簡単移行】で新サーバーへ移行
新サーバーへの移行は大きく以下の3つのステップで進めます。
出典:新サーバー簡単移行
参考) サーバー切り替え
移行先の新サーバーにアクセスできるように「サーバーを切り替える」ステップです。
DNS(ネームサーバー)の設定変更となるので、変更反映されて移行先にアクセスできるまでに時間がかかる場合があります。
今回の移行では、僕の場合は50分かかりました。
昔と比べて反映の時間はかなり短くなってますね。
【STEP1】データコピー
移行元のサイトデーターをコピーするための申請とコピーを実行します。
「XServerアカウント」にログインし、メニューの「新サーバー簡単移行」をクリック。
「データコピー申請」をクリック。
※ここで、移行前の事前チェックが実行されるのでしばらく時間がかかります。
事前チェックで問題がなければ、再度「データコピー申請」をクリック。
「当サービスで利用されていないドメインが設定されています」の場合(タップで展開)
「データコピー申請」を押した時に、以下のように「当サービスで利用されていないドメインが設定されています」と表示されることがあります。
これは、ドメインを既に解約している場合に警告として表示されたものです。
このまま「データコピー申請」を押しても解約済のサイトデータまでコピーされるだけで、特に問題はありません。
ただし、解約済のサイトデータがかなり大きいサイズの場合には、事前にドメインを削除した方がデータコピーの時間を短縮することができます。
以下の記事では、ドメインを削除する方法を書いているので参考にしてください。
「OK」をクリック。
【STEP2】確認
前回2021年版のサーバー移行では、「データコピー完了」のメールが届いたんですが、今回はなぜか届きませんでした。
おかげで12時間も待ってしまいました。(実際は2時間もかからずに終わってたぽい)
メールが届かない件をサポートセンターに問い合わせたところ、移行の殺到で負荷が高くなったことでメールが配信できてなかったらしいです。
今は、移行の案内があった3/21から1週間経過しているので、移行の混雑はこの時よりは落ち着いてるかなと。
データコピー完了の確認
1時間ぐらい経過しても「データコピー完了」メールが届かない場合は、XServerアカウントにログインして移行の状況を確認してみましょう。
ログインしている場合は、一旦ログアウトしてください。
「XServerアカウント」にログインした直後に、以下の画面が表示された場合は「データコピー」は完了している状態なので、「実行画面へ」をクリック。
上の画面が表示されない場合は、まだ「データコピー」は完了していないので、しばらく待って、再度XServerアカウントにログインしてみましょう。
「新サーバー簡単移行」メニューをクリックすると、現在の状況が確認できます。
データコピーログの確認
「データコピー」で警告やエラーが発生していないか、ログで確認します。
画面下の方にある「データコピー実行ログ閲覧」をクリック。
移行先の動作確認
「データコピー」のログで問題ないことが確認できたら、移行先となる新サーバーの環境で動作確認をします。
なんらかの理由で動作や表示に不具合が出ることも考えられるので、最低1サイトは動作確認することをおすすめします。
僕の場合は、収益確保中の5サイトに絞って簡単に動作確認をしました!
同じ画面の「移行元・移行先への操作」をクリック。
移行先での確認のために、自分のPCから一時的に移行先にアクセスできるようにhostsファイルに移行先のIPアドレスを追加していきます。
移行先の方のIPアドレスをメモ帳などにコピーしておきます。
エックスサーバーのhostsの編集方法(タップで詳細を展開)
「戻る」ボタンまたは「新サーバー簡単移行」メニューを押して画面を戻したら、「動作確認について」をクリック。
「hostsファイルを編集」をクリック。
「hostsファイルの編集方法」に、hostsに追加する内容が記載されています。
エクスプローラで「C:\Windows\System32\drivers\etc」のフォルダを開き、hostsをメモ帳などのテキストエディタで開きます。
hostsの一番後ろに、以下の形式で確認したいドメイン単位で行を追加して保存します。
追加形式:【移行先サーバーのIPアドレス】 + 半角スペース + 【Webサイトのドメイン名】
次に、Windowsのスタートメニューからコマンドプロンプトを開き、以下のpingコマンドを入力。
> ping Webサイトのドメイン名
移行先に切り替わったかを判定するために、判定用の記事を下書きで保存しておきます。
移行先にアクセスできたつもりでも、実は移行元にアクセスされていたなんてこともあるので、確認用記事による判定はおすすめですよ。
hostsの書き換えにより、一時的に自分のPCから移行先のサーバーにアクセスできるようになりました。
各ドメイン(Webサイト)の動作確認をしていきましょう!
ざっくりとした確認方法ですが、
「投稿一覧」が問題なく一覧表示されたり、適当な投稿を編集画面で開いて画像の表示、カテゴリの選択がおかしくなってなければ、だいたいOKだと思います。(データベースとの接続もOK)
あくまでも僕がやっている確認方法なので、参考までに。
また、hostsで書き換えをしているドメインは、移行元にアクセスできません。
確認用ブラウザは、キャッシュが効きすぎて移行元にアクセスすることが多いChromeより、Edgeがおすすめです。
【STEP3】移行
動作確認が完了したので、いよいよ移行先の新サーバーへの切り替えです。
「新サーバー簡単移行」画面に戻って、「サーバー切り替え」をクリック。
※「新サーバー簡単移行」メニューを押すと戻ります。
「サーバー切り替えをする」をクリック。
「サーバー切り替えをする」を押しても、すぐに切り替わる(移行先にアクセスできる)わけでありません。
赤枠部分に書いているように、DNSの設定反映に最大24時間程度と書かれています。
今回、僕の場合は50分かかりました。
昔と比べて反映の時間はかなり短くなってますね。
移行中に移行元の更新を防ぐ方法
移行中に移行元へのアクセスを防ぐことはできません。
ですが、サイトをメンテナンスモードにすることで、例えばコメントの書き込みなどによる「移行元の更新」を防ぐことはできます。
この方法を使えば、移行元の更新データを移行先に反映する作業も不要ですよ。
メンテナンスモードにする
メンテナンスモードにできるプラグインをインストールし、移行中メッセージの設定、メンテナンスモードをONにします。
以下の記事を参考にして、プラグインのインストールと移行中メッセージを設定してください。
移行する
メンテナンスモードにできたら、「【新サーバー簡単移行】で新サーバーへ移行」に戻って移行を開始します。
【STEP2】確認の「移行先の動作確認」で、hostsを書き換えて移行先にアクセスできるようになったら、メンテナンスモードを解除してください。
サイトのメンテナンスモードが解除されていたら、移行が完了したという判別にもなりますよ!
あとは、引き続き移行作業をそのまますすめればOKです!
まとめ
ここまで、スペックが強化されたハイスペックの新サーバーに移行する手順を書いてきました。
移行が完了するまでは時間がかかるので、時間に余裕がある時に実施しましょう。
また、移行ではできるだけアクセスが少ない時間帯に実施することが大事です。
個人的には深夜の3:00以降がおすすめ。
ハイスペックサーバーに切り替わることでSEO対策の効果も期待できるので、ちょっと大変ですがこの記事の手順を参考に移行してみてください!
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